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吾子の成長記(ako055.html)

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2002/5/11(土) →題名目次
積み木の城 生後946日(2歳7カ月3日)

 寄り道して帰宅すると、
  「お帰りなしゃーい」
と出迎えてくれた。
 今日は大変だった、と妻が言う。保育園から帰った子が、
  「お腹いたーい」
と泣き出すので、見るとお腹がぱんぱんにふくらんでいる。しばらくさすっていると痛みは治まったようだが、子は、隣室に籠もってしまった。15分ほどして、御察しの通り、大量の大便をして出てきた。3日ぶりくらいだという。
 子に、本を2冊買ってきた。
  「体験を広げるこどものずかん(2)ちいさないきもの」(ひかりのくに)
  「体験を広げるこどものずかん(3)みぢかないきもの」(ひかりのくに)
である。今日は、たいへんにおしゃべりなのだが、めくっていると、
  「バッタ今いたわ」
などという。おネエことばになっている!なんだかいやだわ。
 1冊ずつ渡していったが、2冊目を渡すと、
  「もっかいもっかい」
といって、私が本を取りだした袋をのぞき込む。もうないよ、と言ってもなぜか信じてくれない。子は、2冊の背を重ねて、
  「にー、さん・・・・」
といい、
  「いち、ないねー」
と続ける。まさか、第2巻と第3巻があるから、第1巻もあるはずだ、と推測しているのではなかろうか? だとしたら天才!
 円い積み木を棒の積み木で叩いて、「太鼓」にしたり、手で叩いて「ドラム」にしていたが、積み木を組み上げ始めた。まずは、高く積み上げるのだが、昔はできなかった、片手で下を支えて上に乗せるワザを軽々こなしている。次に、「ネコの家」と称して、西洋のお城のようなものを作ったが、後に、城の絵を見つけだして、
  「いっしょ!いっしょ!」
といっていた。偶然ではなく、意図的に造形したのだろうか。だとしたらすごい。
 寝るように誘っても、
  「寝にゃい」
といったり、
  「もうちょっと」
と先延ばしする。先延ばしのワザを使うのは初めてだ。今日一日でひどく成長している。結局寝たのは11時過ぎてだった。明日は何時に起きるのかな。

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2002/5/10(金) →題名目次
傘をさして登園 生後945日(2歳7カ月2日)

 午前3時まで起きていた私は、たぶん7時前に起こされたんじゃなかろうか。
  「パパ寝んね」
というと泣きそうな顔になるが、何も言わずに寝ているぶんには文句も言わずに私の近くでTVやらビデオを見ていた。
 妻が出かけた。久しぶりの父子登園である。早めに出て、寄り道とかしながら楽しみつつ行こう。
 ところが、玄関を出ると、ちょうど雨がぽつぽつし始めたところ。念のため傘をそれぞれ手にして出ると、本格的に降り出した。もう少し前に出ていたら、たいへんな目にあっていたところだった。
 しかたなく一目散に保育園に向かう。当然ながら、子は急ぐ気もない。まあいいか。そこそこたらたら歩いて登園。新しい保育園に傘をさして行くのも初めてならば、こんな距離を手もつながずに(子が傘をさしているのでつなげない)歩くのも初めてだ。子は、傘の上の方を握っているので、私から見ると、「傘が歩いている」というふうだ。
 起きて以来あまり遊んだ気がしない。登園中に楽しもうと思っていたのに。そこで、園の金魚の水槽の前のソファーでたらたらしていようと思ったら、子は、自分の教室にとことこ歩いていった。ちぇっ。パパの気も知らないで。
 なぜか保母さんを見て、一瞬凍っていた。顔を見忘れたのかな。
 夕方から仕事に行って、意外に早く帰宅すると、子が丸椅子に座って待ち受けていた。私が食事をする横で、自分もおもちゃの食器で食べるふりをしながら、
  「いっしょ、いっしょ。おいちーい。おかわり」
とやっていた。かわいいなあ。私は聞いたことがないのだが、「チョコ」のことを「コチョ」というそうだ。聞いてみたいものだ。
 平静でいた吾子だが、妻が、寝ましょう、と声を掛けると、すっ、と寝室に行って横になった。実は眠かったのだな。私に付き合ってくれていたのだ。また、いったん寝てからトイレに連れて行った。けっこう出ました。おやすみなさい。

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2002/5/9(木) →題名目次
元気がない? 生後944日(2歳7カ月1日)

 帰ると5分前に寝たところだったそうだ。この微妙なすれ違いが悲しい。
 昨夜は、いつものような咳こみが続いた後で、思ったとおり嘔吐してしまった。しかし、不幸中の幸いというか、ろくに食事をしていなかったので、もどしたものが少なく、風呂に突っ込まれずに済んだ。
 むろん私が出るときには寝ていた。妻によると、朝は元気がなくて、心配していたそうだ。
 むかえに行くと、保母さんが、
  「今日も吾子ちゃんは元気で・・・・」
とおっしゃったということで、一過性のものだったのだろう。子を待つ間、アコーディオンカーテンの向こうで、
  「吾子ちゃん、ママが迎えに来たからお片づけは?」
と保母さんがいう声が聞こえ、ばたばたしたあとで、姿を現した吾子が、
  「吾子、お片づけしたよ」
と報告したそうだ。えらいねえ。
 クレヨンの12色の名をすべて言えるようになったそうだ。明日は会える。成長ぶりを確かめたい。

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2002/5/8(水) →題名目次
会えたよ会えた! 生後943日(2歳7カ月)

 二人ともよく寝ているなあ。奥さん、今日も遅刻するんだろうなあ・・・・と思っていたら、きちんと間に合ったそうだ。
 帰宅すると、子は起きていた。あ、姿が見えない。あれ?と思っていたら、
  「いないいないばー」
といって物陰から飛び出してきた。なかなかやるじゃん、このいたずらっ子め。
 なんでもろくに夕食を食べていないというので、子の茶碗も用意して、夕餉を私と並んで食べる。残念ながら少ししか食べないが、私と並んでいるのがうれしいらしい。妻によれば、私が帰ってくるまで、「パパーパパー」とやはりうるさかったそうだ。父親冥利に尽きるなあ。
 一見、眠そうでなかった子も、待ちくたびれて実は眠かったようだ。寝室の用意が整うと、意外にさっさと寝室に行ってしまった。明日は会えないだろうから、今日会えた喜びに満ちて、私も、たぶん子も、安眠できることだろう。おやすみ。

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2002/5/7(火) →題名目次
会いたかったのによー! 生後942日(2歳6カ月29日)

 雨の朝。妻も子も寝ている。大丈夫かよ。まあこうして遅くまで寝ているなら、夜は会えるでしょう。
 と、高をくくって帰宅すると、3分前に寝付いたばかりだということ。帰路、子を抱き上げたときの重みなどを想像しながら帰ったのに、もう寝てしまっていたのだ。会いたかったのによー!
 子も、ずっと私を呼んでいたそうだが、眠気には勝てず、さんざんぐずったあげく、
  「寝る」
といって横になり、そのまま、
  「パパー、パパー、パパー」
と切なくつぶやいていたそうだ。そういえば、子が目覚めたとき、いつもなら、「ママーママー」しかいわないのに、昨夜は、
  「ママーママー・・・・パパーパパー」
と途中で私に替わっていた。
 なんでも、寝る前まで、
  「パパ、ミッキー、パパ、ミッキー」
つまり、「ミッキーのおもちゃはパパと一緒に遊ぶ」といって、ミッキーのおままごとセットに手をつけなかったそうだ。不憫である。子も私も。

 保育園に妻が迎えに行ったとき、子にお片づけをするようにいうと、お片づけをして、誉められたそうな顔をしていたそうだ。そういえば、昨日、私の本が倒れたとき、子はそれを起こして、
  「吾子、立てたよ」
と報告しに来た。そのときぼうっとしていた私は、誉めるまでに時間が掛かって気の毒したよ。
 保育園で、保母さんが、
  「吾子ちゃん、プーってしたの?」
と、シャボン玉のことを訊ねると、
  「とんでいったヨ」
と応えたそうだ。
 そうそう、昨日、エレベータが開いた瞬間、子犬が子にじゃれついてきた。しかし、子は、エレベータの数字に見とれていて、子犬に気付かない。気付いた瞬間、怯えていたが。動物に対するおそれをなくして欲しいものだ。
 虫に関しても異常反応。昨日、家の中で、急に両手を広げて直立して、
  「むしー、むしー」
と悲痛な声で叫びながら固まっている。どこに虫が?と探したら、子の肘あたりに、ショウジョウバエの大きさの小ハエが止まっていた。やむを得ず殺生。これじゃあ昆虫採集に連れて行けないなあ。

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2002/5/6(月) →題名目次
昼寝しないと一日って長いものだ 生後941日(2歳6カ月28日)

 妻はいつの間にか起きていて、9時過ぎに我々を起こした。私は3時過ぎまで仕事をしていたが、まあ何とか睡眠は確保できたわけだ。
 食後、父子で散歩。今日もおおむね子の行くに任せて歩く。「せせらぎの里」に向かうかと思ったが、最後の回り道で帰路に向かった。分かって歩いているのかどうか分からないが。
 八百屋をしばらくひやかす。野菜の名もずいぶん覚えたものだが、莢入りの空豆を、キュウリと間違えた。客のおじいさんがキュウリのありかを教えてくれて、その後、子は、空豆を見て、
  「あ、違う」
といった。夜にも、「A4」という字を見て、
  「よん! よん!」
といって、賢いなあと思っていたら、「A」の方を指して、
  「あ、違う!」
ってさ。シャボン玉セットを持って出たが、一度も使わなかった。
 1時間ほどして帰宅したと同時に、妻が子を連れて外出。デパートに行ったそうだが、意外に早く帰ってきた。その後、昼寝させようとしたのだが、全然眠らない。子が寝たら私も、と思っていたのだが、寝ないので、またも散歩に連れ出す。今日は少し肌寒い。
 今度は、子の望みで砂場遊びセットを持って出る。清潔に砂遊びが出来るところとなると、限られて来る。そう思いつつも、ふと思い立って、まだ行ったことのない公園、というより庭園に向かう。昔の私の住まいがあったあたりだ。
 狭い庭園だが、おじさんが芝生で寝ているだけで、他に誰もいない。遊具などなく、せせらぎが流れるだけだが、そのせせらぎも4時でストップしてしまった。子は、砂遊びセットを利用して水遊びしている。
 充分遊んで、近くのおもちゃ屋に寄ってみる。大昔から存在していたが、一度も入ったことはない。おばあさんが灯りを節約して経営していた。アンパンマンの指人形セット(13体)とおままごとセットを買うと、ボーロをくれた。
 うちの近所の小汚い公園によって滑り台、鉄棒で遊んで帰宅。1時間半ほどの外出だった。それでも、まだ早く感じるのは、昼寝をしていないせいだろう。
 その後はいつもと同じく慌ただしく過ぎていった。昼寝をしていない吾子は、寝るとなったら一瞬であった。
 こうして3日連続で遊んだ日々が終わりを告げると、もの悲しい気分になる。明日から日常である。

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2002/5/5(日) →題名目次
お出かけたくさん 生後940日(2歳6カ月27日)

 昨日寝たのが11時ごろだったというのに、7時に起きてきた。さすがにパパに起きるよう要請するのは早すぎると思ったのか、是非起きろ、というふうでもなかったので、そのままうとうとしていた。その間、子は、部屋を出たり入ったり。
 8時。起きると、私の布団の周囲は、ありとあらゆるおもちゃであふれていた。お風呂のおもちゃや、ミルージュまで。暇をもてあました子が収集したらしい。
 さっそくシャボン玉づくりを所望。妻によると、寝ているときにもふーふーとシャボン玉を作っている顔をしたらしい。夢の中でも作っているのかなあ。天気もいいし、暖かい(というより暑い)。シャボン玉セットをそれぞれ一組ずつ手にして、外に誘う。子は、外に出ると知ると、あっというまに靴下を履いて、お片づけも手伝ってくれた。
 踊り場から外にシャボン玉を飛ばす。子は、背伸びの体勢なので、疲れるだろうと地上に降り立つ。そのまま1時間以上散歩をしてしまった。食事もまだなのに。
 帰宅して、9時半、妻に起きてもらって食事。食後、私は出かけた。
 子は、お魚のことを、「アップン」と呼んでいたが、最近、「おさかな」と呼ぼうとして、「おかさな」といっている。面白いからそのまま。あと、ゲップしたら、「ゲップした」と自己申告するようになった。
 私が帰宅すると、母子で出かけているはずの二人がまだいた。しばらくして出かけたが、そんなに経たないうちに返ってきた。これでも4件の公園を梯子したらしい。子が、私とシャボン玉を作りたくて帰ってきたのだそうだ。しばらくシャボン玉を作って、昼寝させようとするが、だだをこねる。起きたら散歩行こう、と約束して寝かしつけた。
 起きたのは6時だが、約束は約束。子も、出かける気は満々だが、寝起きが悪い。しばらく抱っこして歩いてやっと機嫌が直った。
 ネコが5匹まとまっていた。子は、
  「ネコすごくいる」
というが、数は分からないみたいだ。5匹いたね、といっても、「じゅう!」と言い張る。
 もう薄明だが、辻ごとに子に方向を決めさせて歩いた。複雑なルートを経由して、肉屋の前で、金魚と亀を見た後で、スーパーマーケットに入って、タコとハンバーグを見る。エビとかカニも見たのだが、タコとハンバーグ、それから見てもいないイカが印象に残ったようだ。小一時間して帰宅。
 外では今回はシャボン玉を作らなかったので、風呂場で一緒に入浴してシャボン玉を飛ばす。
 今日は3度出かけたわけだ。しかし、黄昏の道を父子で手をつないで歩くのは、なんともいえない物寂しい気分だ。まして、連休の中、道行く人もまれである。子は、みんな寝んねしている、といっていた。そうだね、お前はさっきまで昼寝していたからそう思うのも当然だろう。物寂しくても、父子二人で行く夕暮れの道は心あくがれていいものだった。仕事柄、ほとんどできない夕暮れの散歩。

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2002/5/4(土) →題名目次
シャボン玉ホリデー 生後939日(2歳6カ月26日)

 妻の薦めでふすまを開けて、まっすぐ私のところにやってきてチューしてくれた。快い目覚めだ。
 昨日買ってきた物の一つは、アンパンマンのお絵かき帳。最初の塗り絵のページのアンパンマンに適当に色つけしていたが、なんと、まつげを茶色のクレヨンで書き込んだ。面白い顔になり、
  「こあい!」
と自分で言っているが、わざとこわく書いたんじゃないかな。
 熱冷ましシートを私の目の前で自分で剥がした。
  「痛いしたヨ」
というのだが、昨日私が貼るときに、
  「パパが貼ると痛いしないよ」
と宣言して貼ったのだが、それを非難しているように受け取った。根拠はないが、父子で通じるものがある。
 と、子はこのように時間を超えて記憶を蘇らせる。昨日、私の出勤前に、おままごとセットのタマネギが見つからなかった。私の不在中にそれが見つかったのだが、子は、私のいない台所にタマネギを差しのばし、
  「パパ、あったよ」
と報告したという。
 午前中は妻と公園に行った。夕方も妻とお散歩。私はちょいと忙しい。お散歩は、シャボン玉用具を持って出かけた。私が帰宅すると、風呂場で子が盛んにシャボン玉を吹いていた。私も参加させられる。休みだから「シャボン玉ホリデー」だ。入浴するには、子にシャボン玉づくりを止めさせねばならない。妻が強制執行したら泣きわめくこと泣きわめくこと。
  「パパとお風呂に入るときに作ろ」
と宥めたのだが、急遽、入浴は妻がさせることになった。
 子が、屁をこいた。
  「今ぷーしたのは吾子かな?」
と問うと、手元に持っていたピカチューのぬいぐるみを抱いて、
  「ピカチューぷーした」
と見え見えのウソを言うのであった。
 寝る前に、子は、シャボン玉づくりをしたがって泣きわめき始めた。「パパとお風呂に入るときに作ろ」といった約束が不可抗力ながらも反故になったことに非を鳴らされている気がする。まだ入浴してなかった私は、
  「パパが入っている間にしていいよ」
といって、急いで体を洗い洗髪しているあいだも、子の泣きわめく声。もう寝る時間だからなんとか穏やかに終わらせるのに、
  「パパお風呂から出るからタオル取ってネ」
これで気がそがれるかと思ったら、
  「はい、パパ、青」
と、手の届く範囲にあったバスタオルを取って渡してくれた。シャボン玉は吹きっぱなし。
  「パパ寒いよ。パンツ取ってー」
いつもなら言われなくても持ってくるパンツだが、私の要請に対して、
  「ママー」
とママに持ってこさせようとしていて、シャボン玉から離れない。
 そのまま10分ほど、好きなだけ吹かせておいて、
  「そろそろ寝んねだからあと3回」
といって、ついでに1回多めに吹かせたら、素直に止めて、すぐに寝てしまった。偉いね。

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2002/5/3(金) →題名目次
おねーしゃん、おかわり 生後938日(2歳6カ月25日)

 咳が出て眠れない私。眠りが浅く、朝は暗いうちから半分起きている状態。カラスがベランダのゴミをあさる音で目が覚めた。
 6時半頃か、子もいったん起きたようだ。私が息を潜めていると、
  「寝るの?」
と妻に訊いて、そのまま寝て、途中何度か泣いたが、なんと9時過ぎまで寝ていた。寝室で目覚めても、私がうちにいると思わないらしく、なかなかこちらに来ない。10分ほどして、ふすまを開けたが、最初、仏頂面だったのが、私を見て、顔がぱっと明るくなった。
 妻にも起きてもらって、食事。昼からトイザらスに連れて行くことを妻が急遽決定したが、それ以前にちょいと所用で外出しようとすると、子も出たがってだだをこねる。天気もいいし、子を連れて外出。
 途中、ネコがよくいる場所を通る。ネコ、いないなあ、と思ってたら、子が、
  「にゃんにゃん、いた!」
という。洗濯機の上にいた。子の視線からよく発見できたものだ。子を抱き上げても逃げない。しかし、子が手を伸ばしてちょっと触れると、パッと逃げた。帰路にも同じ場所にいたが、子は、怖がって今度は「いしいし」しようとしなかった。
 昼に外出した母子は、たくさんおもちゃを抱えて帰ってきた。その一つはおもちゃのギター。しかし、入れ替わりに私は慌ただしく出勤。
 昼寝をしていない吾子だが、私が帰ると案の定起きていた。おもちゃの一つ、おままごとセット----電動でコンロが動く----を得意げに私に披露してくれた。私の食事中は陪席して食後も全然寝ようとしない、
  「寝にゃい寝にゃい!」
と言いながら。10時半近くだった、寝たのは。明日もお目覚めは遅かろう。

 母子で、ロイヤルホストに寄ったそうだ。子は、ミルクのお代わりを欲しがり、
  「おねーしゃん、おかわり」
とつぶやいていたという。

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2002/5/2(木) →題名目次
前代未聞の遅い帰宅に 生後937日(2歳6カ月24日)

 昨年は5時20分にはうちを出ていた木曜日。今年は心持ち遅めに、と思っているが、連休の谷間の今日だけは少し早めに出勤。子は寝ている。出る直前、妻が起きてきた。
 乗り換えがぎりぎりだったので、階段を一目散にダッシュ! 同じことを考えている人が他に二人いて、三人で横並びで階段を3段跳びで駆け上がる。ひとり転んだ。見捨ててゆくがお前の死は無駄にしない、という妙な連帯感を感じた。本当の連帯感なら救助するのだが。
 帰りの新幹線まではよかったが、在来線が遅れて到着、しかも途中で停車。さらに地元の駅で20分はバスを待った。昨日もバスが来なくて、こんな時はタクシーでもいいのではないか、と奢っていたが、やはり今日も羊のごとく沈黙して待った。どうせ子はもう寝ているだろうと思って。
 10時40分。飲みに行くのを除いて、前代未聞の遅い帰宅。そっと玄関のドアを開くと、まだ子は起きていた。
 紙製おもちゃのウクレレを片手に、ビデオで「バンジョーのジョー」を流して、それに併せて歌を口ずさんだりウクレレをつま弾いたりしている。私が帰る前からそれをやっていて、通算5回目だ。さびの、「バンジョーのジョー!」というところでは画面に併せて、片膝付いて、片手を天空に向けて人差し指を立てて伸ばし、白目をむいて、「ジョー!」と叫ぶ。おかしいったらありゃしない。
 私が食事を始めると、陪食。箸でご飯を摘んで、自分が食べるだけではなく、時々私にも食べさせてくれた。今日は食べ始めから食べ終わりまでずっといてくれた。うれしいね、父子で食事をするのは。
 食事中の会話として、Mんちゃんのことを訊ねると返事がない。今日は誰先生がいたのか、と訊くと、「Kも先生」とちゃんと返事が返ってきた。妻が迎えに行ったとき、子は、他の子と離れてひとりで遊んでいたそうだ。昨日もそうだったので、妻は心配している。
 食事が終わるとすぐに、寝たがった。もう眠気が限界だったのだろう。私が帰るまでに、妻が何度も寝るように促したのだが、
  「ねにゃい」
と断っていたそうだ。食事中も、最後は私にペンを渡して、ネコの絵を描かせようとしたが、食事が終わるまで待つように言うと、ペンを投げて泣いてだだをこねた。私に会えて安心したのだろう。明日は休みだからいいが、そうでなかったらどうなっていたろう。
 寝室に入った子が、下半身丸出しで現れた。トイレに連れて行く。かつて見たことのない量の小便を、4回に分けて垂れ流した。拭いてやろうとすると、
  「いたいしない(=痛くない)」
といって拭かせてくれたが、普段拭かれる時は痛い思いをしているのだろうか。

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2002/5/1(水) →題名目次
そろって出迎え 生後936日(2歳6カ月23日)

 朝、一瞬起きた妻もまた寝た。遅刻するつもりか、と思っていたら、休んだそうだ。子は、腹を出して寝ていた。
 帰りは心持ち遅くなった。寝ているかも知れない。ん?玄関がきちんと閉まっていない。いけないなあ、と思いつつドアを開くと、目に飛び込んできたのは、妻と手をつないで立っている子であった。私を待ちかねていたそうだ。私の咳き込む声を聞いて、待機していたそうだ。
 妻に促されて、
  「お帰りなしゃい」
と言うが、そんなに父の帰宅を喜んだ様子もないのだが、妻によると、やっぱ、
  「パパーパパー」
と何かあるごとに言うし、ディズニーの歌に、
  「パパパパパー、パパパパパー」
というリフレインがあるのだが、そこを聞いて、
  「パパいないよ」
と唱和するのだそうだ。
 子に、
  「今日もMんちゃんと遊んだの?」
と聞くと、なんか苦い顔をした。Mんちゃんは、最近仲良くしている子で、昨日それを聞いたら、にやーとして嬉しそうだったのに。今日はお休みだったのだろうか。
 子とは10分ほどしか一緒にいられなかった。やがて寝たからだが、なんだか寝る前にキティちゃんのスリッパとプーさんの帽子を取ってくれと泣きじゃくったくせに、いざ手にしたら、床に並べて置いただけ。
  「パパにチューして」
というと、
  「チューしない」
と断られた。私が泣き真似していると、してくれた。優しいね、吾子は。

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2002/4/30(火) →題名目次
パパ、ただいま 生後935日(2歳6カ月22日)

 昨夜、子の寝顔を見る。思わずチューすると、子が、カパと口を開ける。ミルージュのストローを口にあてられたと思ったようだ。まるで、鳥の雛みたい。私がミルージュを飲ませているあいだに、妻がおしめを帰る。ひそひそ声で妻が、
  「ズボン履くから足上げて」
というと、ちゃんと聞こえていて反応した。
 夜中に妻が子を連れてトイレに行ったようだ。
 少し明るくなった頃、ふすまがひらく。妻が起きたのだな、と思っていたが、人影が小さい。子だ。5時半。私の横にちょこんと座り、図鑑を取り出す。
  「まだ早いから寝ようよ」
と言うと、泣きそうな顔になる。いつもと違うのは、
  「ママ、ママ」
と言っているところ。どうやら、寝るならママと、と言っているようだ。子を抱いて、寝室へ。妻によると、その時、
  「パパお帰りなさいしてよかったね」
と言っていたそうだ。昨夜逢えなかったのを気に病んでいて、早く会いたかったのだろう。
 帰宅すると、いきなり、
  「あっ!パパだ!・・・・見てー」
と言って、図鑑を見せてから、
  「パパ、ただいま」
と言った。お帰りなさい、というべきところだが。子は、数冊の図鑑を半開きにして、立てていた。
 テーブルの上にある、吾子用の、お茶の入っているキティちゃんの柄の赤いプラスチックコップを子が手にとって、
  「パパどーじょ」
と渡してくれようとした。自分の分をくれようとしたのだ。その直後、私のグラスも置いてあったのを見つけて、
  「吾子の」
と取り返して、それぞれの器で一緒に飲んだのだが、私に自分の分をくれようとした優しさは、胸にしみた。
 子は、なんだかすごく興奮気味で、もう遅いのに走り回っている。私も元気な子の姿を見られて嬉しい。ただ、ちと蒸し暑い気がする。妻は、子の衣類もそうだが、ちょっと過保護なくらい気を遣っている。この興奮状態で寝るのかなー、と思ったら、妻が促すと案外簡単に眠りに落ちた。今日は、寝室に入った後で、私にトイレに行ってもらおうとしなかった。ちょっと残念。

 妻は私に比べて、モノへの愛情が薄い。したがった、わりと簡単にモノを放り投げたりする。昨日、妻が何かを放り投げたら、子が、
  「ママ、ぽいしたらめっ!」
と叱ったそうだ。本人はモノを投げるくせにだが。私には味方が出来たようだ。

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2002/4/29(月) →題名目次
誰がふすまを開けた? 生後934日(2歳6カ月21日)

 世間ではお休みだが、私は通常どおり出勤。子が、180度回転しているのを見つつ。
 休日ダイアでバスが来なくて、帰ったときはすでに子は寝ていた。ひどく残念だ。
 なんと、9時半に起きたらしい。昼前に、「せせらぎの里」公園に行って、3時近くまでいたそうだ。子の、砂場遊びセットを狙って、年下の男の子が手を伸ばしたとき、
  「吾子ちゃんのっ!」
と拒絶したそうだ。拒絶の仕方はちょっと・・・・だが、自己主張は出来なきゃならん。その後、妻の薦めで、子が、
  「どーじょ」
と広い心で貸そうとしたのだが、今度は先方が、
  「いらない」
と拒絶したという。まあ、その子の気持ちも分かる。先方の親が、
  「ありがとは?」
といわせて、熊手を受け取って、その後、その子も熊手で遊んでいたそうだ。向こうも反抗期に入っているのだろう。
 母子で、ロイヤルホストで食事をしたそうだ。食後、
  「ミミージュ」
とミルージュを飲みたがったが、そんなものはあるはずもなくてお気の毒。
 うちに帰って、届いたばかりのBlue's Cluesのビデオを見たり食事をしているうちに、眠くなったようで、機嫌が悪く、常に、
  「パパーパパー」
と騒いでいたそうだ。そのころ、パパは急いでうちを目指していたが、結局間に合わなかったのだ。悲しい父子の泣き別れ。
 ・・・・と、そんな話を妻から聞いてから食事をしていると、子が寝室でちょっと泣く。背後のふすまが開いたので、妻が様子を見に行ったのだろう、と思っていた。しばらくして、もっと泣き声が強くなる。妻が、
  「もう!」
とうなって予想もしなかった方向からやって来た。妻は寝室にまだ入っていなかったのだ。ちらりと見えた子は、ふすまから遠くにいる。妻がふすまを開けたのではなかったのだとしたら、子ということになるが、現在いる位置は、あまりに遠すぎるし、父の背中を目視してなんらリアクションを起こさなかったのも不思議だ。ふすまを開けたのは誰?・・・・私は今日まだ子の顔を見ていない。

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2002/4/28(日) →題名目次
公園を独り占め 生後933日(2歳6カ月20日)

 7時半前に起きてきた。開口一番、
  「目にゴミ付いた」
といって、目やにを取らされたが、これだけはっきりと3語文を口にするのは初めてのような気がする。
 ことばといえば、
  「取って」
といえば命令形で、
  「吾子、取る」
といえば、願望の表現だ。時制はまだまだ表現できないようだ。
 NHKビデオ「いないいないばあ! どうよう1」を一緒に見ながら歌う。8時に子が妻を起こしに行くと、意外にも起きてきた。食事をして、8時半ごろ、子とお出かけする。
 子の行くにまかせようと思ったが、結局いつもの公園に足を向けた。肌寒い。しかし公園に着くと、寒さはふっとんでしまった。
 なにせ、誰もいないのである。公園を子が独り占め。世間は大型連休の初日だからだろうか。
 子が帰るまでに、入れ替わりに計2組、母子と祖母孫が来ただけだった。いつもは子供達がたかって近づきがたい、石の滑り台に挑戦させる。上まで登らせることはできたが、最初の失敗がトラウマになっていて、滑ってくれない。そこで、私が子を抱いて、一緒に滑ってみた。・・・・うーん、怖い。背中がずるむけそうだ。でも、子は大喜びだ。Yシャツを着ていたのだが、それを脱いでTシャツ1枚になる。子の所望に従って数回、抱いて滑って、何回目かに、子だけで滑らせた。ただし、上から両手を持って、頭を打つことのない状態に持って行ってからだが。それでようやく滑るようになり、自ら階段を上がってくるようになった。妻によると、他の子がしているように、下から駆け上がって途中からずるずる・・・・というのはやったことがあるそうだが、ちゃんと滑るのはあの時以来だそうだ。
 私がYシャツを着ようとすると、ボタンをひとつずつ止めてくれた。何歳までしてくれるかなあ。
 その後、一番大きい滑り台に向かう。階段を登って踊り場が顔の高さに見える頃、
  「ぎゃー、むしー!」
といって泣き出してしまった。見ると、踊り場にハエが2匹とまっているだけだった。その後、2度と滑り台に近づかなかった。
 公園を、いつもと反対の口から出て、歩いてみた。探検気分。でも、結局は元の道に戻り、うちに戻った。11時近かった。ずいぶん遊んだものだ。
 私は遅い朝食を摂り、先週と同じく書き仕事のために脱出、帰宅は6時頃。
 私の不在の間に、母子で、フレーベル館で催された、アンパンマンショーに行って来たそうだ。連休の初日とはいえ、こちらはたいへんな人だかりだったそうだ。バイキンマンに抱かれるときは、
  「こあーい」
と泣いたそうだが、アンパンマンには平気で抱かれたそうだ。うちにアンパンマングッズが増えていた。キーキーいいながらも、アンパンマンの25ピースのジグゾーパズルをやっていた。
 風呂は私と久しぶりに。食事もそこそこ食べたようだ。母子は明日、休みである。私は通常どおり、仕事です。

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2002/4/27(土) →題名目次
歌を歌おう 生後932日(2歳6カ月19日)

 今朝は寝姿も見ずに出勤。夜、駅前から、巨大な満月がくっきり見えていた。子に見せてやろうと帰宅したが、うちからは見えなさそうだ。
 帰宅すると、妻が驚いている。何に驚いたかというと、私が帰り着く1分ほど前に、子が、私の帰宅を予言したからだそうだ。うーん、通じ合うものがあるのだなあ。
 私が夕食を始めるとまとわりついてきた。自分用の箸をもらって、私のご飯を横取りする。妻がスプーンを渡そうとすると、
  「ぷすん、いやない」
「スプン」が倒立しているが、そういって断ってくれた。スプーンなんか使われたら、私がご飯を食べられないところだった。
 ご飯ばかり食べているので、喉が渇いたらしい。
  「みみちゅ」
といってミルージュを飲んだ。
 まだ風呂に入っていない。子の入浴の前に、ビデオを見ながら歌を歌う。ほんの1週間前まで、子と過ごす時間がかなり長かった私は、子のことをずいぶん把握できている自負があるのだが、この1週間で成長著しい。このビデオは数日前に届いたばかりのはずだが、次にどの曲がかかるかだいたいわかっていて、「ぱお」とか「すいか」とか、イメージアニメを予言する。そして、歌に併せてむにゃむにゃ歌っているのだ。歌詞はわかっていないわけだが、それらしい旋律で併せている。私が歌おうとすると、
  「しっ!」
と制止される。こんな歌を知っているのか、とか、「スカンク」や「スズメ」など、前はタヌキと間違えていたり、鳥を一括してピーピといっていたはずなのに、識別できるようになっている。
 風呂から出て、「お化粧」を私に施してくれた。容器から液体を出す振りをして、私の顔に指で何か塗りたくるのである。もっともらしい手つきは、妻を観察しているのだろう。子が退屈するほど妻の化粧を観察する時間はたっぷりあるはずだからよく見ているのだと思うよ。
 保育園は土曜日保育で、園児は少なかったようだ。子が着くと、年長のお姉さんが待ちかねたふうで、二人で隅に行っておままごとをしていたそうだ。妻が迎えに行くと、泣きながら飛びついてきたそうだから、土曜日はひとけも少なくて寂しいのだろう。
 今日も寝室に入ってから、私とチッチに行った。今日も1滴も出なかった。寝たのはずいぶん遅くなってから。先週と同じだ。

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2002/4/26(金) →題名目次
朝も夜もゆっくりと 生後931日(2歳6カ月18日)

 雨が降り続いていると思ったら、隣のプールに夜通し給水していたせいだった。気をもませやがって。
 妻は遅刻してゆくことに決めたので、保育園には自分が送りに行こうかと殊勝にも申し出たが、子に、
  「パパと行く? ママと行く?」
と選んでもらって、付き添いの栄光を手にした。
 すぐにでも行きたがる子を、
  「『でこぼこフレンズ』を見てから行こうよ」
と慰留してから出かける。雨は降ってないにしても、風が冷たい。ほとんどの行程は子を抱っこして行った。
 ウサギは檻の中。子は、園庭で少し遊び、ジュウシマツに近づいたが、中の男の子がにじり寄ってくるので、それを嫌がって建物の中にはいる。看護婦さんが、
  「昨日はすみませんでした」
と言うが、何の事やら最初はわからなかった。・・・・噛まれたことをおっしゃっているようだ。その後、担任のうちの二人と顔を合わせたが、どちらも恐縮して詫びてばかりで、こちらのほうが困惑するくらいだった。園長の顔が見えたが、謝罪されないように逃げてしまった私。
 まだ起きていると思いつつ帰宅したが、まさかまだ入浴中だとは思いもいなかった。
 着替えを手伝い、私は夕食。子が付き添って、今日届いたシマジロー絵本の付録、お砂場セットのシャベルをスプーンに見立てて、一緒にご飯を食べるふりをしていた。実際に3口、私のご飯を望んで食べた。最後のひと口、というのは思い入れが大きいものだが、子に奪われてしまった。
 シマジロー絵本のページに、乱雑にさまざまなものを並べて撮った写真が見開きで載っている。ここにカエルが何匹いるでしょう?というのを見つけるのだが、籠手試しに、カメを探させてみたら、飽きもせず一生懸命探している。
  「わからない? 教えてあげようか?」
と申し出て、残念そうに眉根を寄せてうなずくまで、探していた。その後も、他のものを探し、カエルにも挑戦した。保育園のお便りによると、「カエルの歌が、聞こえてくるよ」を歌えるそうで、一緒に歌った。
 これも保育園のお便りによると、ジグゾーパズルに、かなり苦悩しながら挑戦しているそうだ。気に入らないとすぐに怒る、というわけでもないようだということが、今日はよくわかった。
 噛み跡だが、今日妻が風呂で見ると、残っていたそうだ。なるほど、保母さんのひとりが、昨夜心配でご飯が喉を通らなかった、とおっしゃったのも大げさではないわけだ。私は確認していないが。
 今日も、寝室に入った後で、出てきて、私に連れられて「ちっち」に行った。しかし、今日は、便座に跨った瞬間、「出ない」と言って、寝室に戻っていった。もう一度おやすみを言いたかったのだろう。

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2002/2/25(木) →題名目次
パパにお帰りなさいをいうために 生後871日(2歳4カ月17日)

 今日は高崎へ行くので、心持ち早く起きる。それでも去年よりはずいぶん遅くしている。妻は、私の目覚まし時計の音を、自分のそれと間違えて起きてきて、また寝直した。子は、武富士のCMの格好で寝ていた。
 帰りも遅いのだが、さすがに寝ているだろう。玄関から入ると、ちょうど寝かせつけに成功した妻が寝室から出てきたところと鉢合わせ。少し前まで起きていたそうだ。子が、「お帰りなさいむにゃむにゃ」といっていたそうだが、妻の翻訳によると、
  「パパが帰ってきたら『お帰りなさい』というんだ」
ということらしい。早く帰れなくてごめんね。でも、明日はパパと保育園に行くんだよ。
 寝る前に妻が、「ウサギとカメ」の話をしかけたら、子が、
  「ぴょんぴょん、ぴょんぴょん!」
と興奮してしまい、マズイ、と思った妻が、話を打ち切った。
  「ウサギさんは寝てしまったんだよ。どうしてだと思う? ホネが来たからだよ
  ホネこあい!

 今朝は、子が下痢をしていたし、妻も体調が悪いので、妻はサボることにして、子の登園を遅らせようとしたそうだ。しかし、ここ最近の登園時間からそんなに遅れない時間に、子が、
  「お出かけ! お出かけ!」
と言いだし、
  「あお! あお!」
と青い上着を要求、
  「帽子! 帽子!」
と、フードの付いていないことを咎め、
  「靴! 靴!」
と積極的に靴を履いて登園したそうだ。

 この保育園でも子は噛まれた。年下の子たちを子が手で押しのけたら、ひとりの子が子の二の腕に噛みついたそうだ。跡にはなっていないそうだ。これは子が悪い。保育園は、担任、主任、園長が、それぞれ侘びに来たという。前の保育園とは大違いである。
 大違いと言えば、今日は合同保護者会で、妻が出席した。前の保育園のそれは、私が出席して、ずっと副園長が年寄りの繰り言をいっているのを聞かされただけで、なんら得るものはなかった(しかもその時の話は結果的に大風呂敷だったし
)が、今度の保育園のは、保母さん達が、入れ替わり立ち替わり、「今、クラスでこんなことをやってます」と演技を披露してくれたそうだ。指人形あり、踊りあり、歌ありで、保護者会というより、保母さんたちの発表会のふうであったそうだ。あー見たかったなあ!

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2002/4/24(水) →題名目次
まだ起きてたのねー 生後929日(2歳6カ月16日)

 私が起きたときは、吾子は180度回転したうえに90度のひねりを利かせて寝ていた。出かけるときは、----妻もまだ寝ていたが----子は、45度ひねり直して、こちらをむいて寝たまま、手先で毛布をいじいじしている。下手に動くと起きそうな、あるいはもう起きている雰囲気。手が止まるのを待って、出勤。
 ゴミ捨て場に、見慣れた粗大ゴミがある。子のベビーバギーと、結婚当初使ったちゃぶ台。思いで深い品がこうして捨てられてゆくのを見るのはしみじみ寂しいことだ。結婚して新居に移ったとき、引っ越し荷物が2週間に亘って届かず(一番安いパックを使ったため)、その間、家具はほとんどなく、食事はミカン箱の上で食っていた。新婚だから布団は一組でいいしね。ようやく届いた荷物の中にあったのが、妻が使っていた上記のちゃぶ台。子が立てるようになった時、やっと手先がちゃぶ台の上に届くくらいだったのが、昨日捨てるために置いてあったそれに、易々と登っていた。思えば大きくなったもんだ。
 当然寝ていると思って帰宅。しかし起きていて、私の顔を見るなり、
  「帽子、帽子」
という。帽子を被った姿を見て貰いたかったようだ。そして、おままごとに引き込まれる。先日買った野菜のおもちゃも駆り出して。まもなく寝るかと思ったら、私の食事が済むまで、眠気で不機嫌そうになりながらも待っていた。妻によると、
  「パパが帰るのを待っていた」
というむね表現したそうだ。
 いったん寝たかと思ったら、
  「ちっち」
といって起きてきた。便器に跨らせると、足の付け根あたりの太股が赤い。どうも痒いようだ。さらに、ふんばるとき、小便を流しながら、
  「痛い、痛い」
といっていた。どこが痛いのかよくわからない。小便の後、まもなく寝た。

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2002/4/23(火) →題名目次
逢えてよかった 生後928日(2歳6カ月15日)

 6時20分起床。妻はしばらく前に起きた。私の出勤準備が整う頃、子は起きてきたが、まだ寝ぼけている。私のことを怖がっている。
  「ちっち行くー」
というので、私がエスコートしようとすると、
  「ママ、ママちっちー」
といって両手で突き飛ばされてしまった。こんな状況だから、出勤は楽だったがね。やっと目覚めた子は、妻に抱かれて私をお見送り。
 帰宅すると、玄関に子が出てきて、
  「パパー」
とお迎えの体。たたきに置いてあった自分の赤い靴----外履きとして使うのは久しぶりの靴を指して、
  「吾子のー」
と自慢しに来たようだ。
 さっそく、仮想おままごと。いきなり、両手に何かを持って私に差し出し、
  「ピーピ」
というのだが、まさか鳥を食え、といっているのだろうか。それを下に置いて、坐っている私の首根っこを押さえて平伏させた。なんだと思ったが、子も同じ所作をする。どうやら、鳥になったつもりで餌を食え、ということらしい。
 今日は新しい技が身に付いていて、
  「ぱたん」
と自分の口でいいながら、「戸棚」を開け、そして中からものを取り出し、また、
  「ぱたん」
といって閉じる。
 それと、ピカチューやゾウのぬいぐるみの手を洗ってやり、タオル(?)で拭いてやる。「タオル(?)」と書いたのは、手を拭いたそれを、
  「ポイ」
といって捨てるのだ。私も、子の命令でぬいぐるみたちに同じ事をやらされた。いったい何を捨てているのだろう。
 子が好きなのは、私が「みかん」を剥いてやり、口に入れるふうに見せかけてさっと引き寄せる動作。私の手を捕まえたり、口をさっと寄せたりして、食べるのだ。
 私と遊ぶ興奮で、眠くならないらしく、久しぶりに、自分の方から寝たい、と申し出はしなかった。それでも、時間が遅いせいもあって、妻に促されるとすっと寝てしまった。
 今日は朝も夜も逢えてよかった。明日は無理だろうから。

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2002/4/22(月) →題名目次
泣いて振り切る吾子の涙 生後927日(2歳6カ月14日)

 5時45分、私の目覚ましが鳴る。5時50分、妻の目覚ましが鳴る。出勤準備を整えるためにふすまを開くと、水平に寝ている吾子が、ゆっくり半目を開く。ありゃ、起きちゃうか。近寄って、ぎゅーと抱きしめ、チューをして去ろうとすると、
  「吾子ちゃんパパー!」
といって泣き出した。私は足が止まってしまった。しかし、仕事に行かねばならない。心で泣いて、吾子の涙を振り切って家を出る。いつまでも泣いている子を叱る妻の声が私の心を締め付ける・・・・。
 今日から保育園生活が1時間長くなる。別に心配はなかったようだ。妻が迎えに行くと、元気に飛び跳ねながらまとわりついていたそうだ。
 私がうちに帰ると、10分ほど前に寝たところだったらしい。惜しい。子に与えたパソコンが点いていた。20分ほどで画面の電力が落ちるように設定してあるから、ほんとに寝たばかりという感じ。どこをどううまくいじったのか、カバの画像が画面に出ていた。
 ことあるごとに
  「パパ、パパ」
といっていたそうだ。明日は、子がいつもの時間に起きてくれれば、わずかながら顔を合わせることが出来る。うまくすれば夜も。パパもお前と同じくらい寂しいのだよ。
 保育園の連絡帳によると、フープで遊んだそうで、両足跳びが上手なのだそうだ。そういえば、片足跳びをしている姿はあまり見たことがないなあ。

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2002/4/21(日) →題名目次
黄白のためには 生後926日(2歳6カ月13日)

 書き物をする仕事が溜まりまくっている。もはや今日しかまとまった時間がとれない。起床と同時に、子が起きる前に、家を出よう。顔を見たら離れられなくなるから。
 目覚ましをかけなくても6時台には起きられるだろう。しかし、うっかり寝る時間が遅くなってしまった。日曜日だというのに、妻の方が先に起きてきた。さすがに昨日休みだっただけのことはある。子も、寝たのがあれだけ遅かったせいで、まだ起きてこない。一応、予定通り子の起きる前にうちを出た。
 所用でうちに電話をする。妻の後ろで、子が、恐竜のような声で叫んでいる。会いたい! 妻が電話を代わろうか、というが、声を聞いたら里心が付く(といっても近所にいるのだが)。心を鬼にして、電話を切る。
 子の昼寝に間に合わせようと思ったが、とてもとても。仕事も完了しないまま、夕方になるまで帰宅しなかった。昼飯を食ってないし昼寝もしてないしで、くたくたである。
 私が玄関を開けた瞬間から、子の泣き声が始まった。見ると、鼻水だらけで泣いている。なんでも、靴を洗ったら、子が靴を履きたがって履きたがって泣いていて、一度泣き止んだのだが、私の帰宅を知って、甘えられる対象を見つけて泣くのを再会したのだとか。子は、そうでなくても靴を履くのが好きで、今日は終日雨で、午前中に妻の買い物に付き合うという短時間の外出しかしてないので無理もない。
 私が近くにいても、不思議とまとわりついて来ずに、ひとり遊びをしている。食後はまとわりついてきて、席を冷やす暇もないのだが、おおむね私は寝ころんだままでオッケーだった。というのも、昨夜の「おままごと」を再会したから。子が、飽きて私を立たせようとするたびに、新しいおままごとのネタを提供するのだ。
  「さあ、ミカンを取ってください」
  「ピカチューにお薬を飲ませましょう」
私の依頼に対して、実にまめに動いてくれる。薬の時は本格的で、妻から薬を飲むためのカップまでもらってきた。
 久しぶりに一緒に風呂に入る。あまりに久しぶりだったせいか、浴室に入ってドアを閉めた瞬間、一瞬だが、
  「ママー」
と言って泣きそうになったが、すぐに宥めることに成功した。
 最近になって、子は、我々の話しかけに対して、
  「ん?」
ということが多くなった。なんかろくに我々の話を聞いていない証拠にも感じられるが、逆に、いままでは聞いてもわからないことは受け流していたのに、今は両親の話を細大漏らさず理解しようとしている姿勢に取れなくもない。
 腕が痒い/痛いと言って肘を差し出してきた。軽く掻いてやる。私に対して、自分の痒みを申し出てきたのは初めてだ。痛みならあったと思うが、それも、痛みの起きる原因が直前にあった場合に限る。今日は、そういった直接の原因は見あたらない。だから、痒い/痛いと両方言ったのは、痒い方だったのではないかと推測する。
 明日から、妻の登校に併せて、1時間早く保育園に行く。そのためには、早く起きねばならず、そのためには早く寝なければならない。昼寝を3時間もしたとかで、心配したが、案外早く寝入ってくれた。一度、寝室に入ってから、
  「ちっち」
といって出てきたので、私がトイレに連れて行ったが、明るいとまぶしがるので、暗闇の中ですべてを行った。

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2002/4/20(土) →題名目次
夜になっておはようちゅー 生後925日(2歳6カ月12日)

 5時45分起床。6時ごろ妻が起きてきたのを機に、出勤。子は、水平方向に寝ていた。寝相の悪いこと。
 仕事を終えて、飛んで帰ると8時。子は、音のでない笛を吹きながら迎えてくれた、
  「あ、パパー」
といいながら。
 子供用のベッドパッドを中折りにした、三角形の「家」が出来ている。子は頭を突っ込んで、
  「パパ、おいねー(おいでー)」
と誘いかける。私は頭しか入らない。子は、体全体が入る。さらに、ピカチューのぬいぐるみとゾウのぬいぐるみを入れて、「家族」生活を行うのであった。私が、
  「パパにお帰りのちゅーは?」
と促すと、
  「おはようちゅー」
とチューをしてくれる。朝、おはようも言えずに出かけたので、夜になってやっとおはようのチューができる、と言われているようだった。
 今日していったネクタイは、おろしたての2日め。子は、それを見て、
  「ニュー!」
と指摘して、数十本あるネクタイの中から特別扱いしている。まさか、ネクタイの柄を全部おぼえているのだろうか。
 私がカレーを晩飯として食っている間、大便を始めた。もう慣れたぜ
 まだ入浴を済ませていないという。子の入浴待ちの間、子が、大便に行くまねをする。その後、この暑いのに「お化け」すなわち布団を頭からかぶせて籠もらされかねないので、「おままごと」に持ち込む。
  「さあ、ご飯にしよう。吾子っち、スプーンは?」
と訊くと、乗ってきて、30分ほど、何もないところで、「おままごと」をした。イチゴを食べるときは、へたをちぎって食べている。うちではへたを取って与えるから、保育園での流儀だろう。スプーンは自分で持ってくるのだろうか。いろいろなことが想像できて面白かった。私は食べる専門で、疲れた体を動かさずに済むのもうれしい。
 さらに発展して、子は、私のネクタイを数本首に掛けて、
  「おでかけ」
と行って部屋を出る。「ニュー」のネクタイは子にとって必須だ。汚されないようにこっそり隠そうとしても、ばれてしまう。
 ただいま子は、入浴中。これはおままごとではなくて、現実世界の話。
 それにしてもまもなく10時。いったいいつ寝るのだろうか。

 10時40分、就寝。
 寝る前に、またベッドパッドの「家」に籠もる。引き出されそうになったので、
  「おうちでご飯食べよ」
  「おうちでTV見よ」
などとおままごとをしていたが、「ビデオ」を見ているうちに、
  「あ、ホネが出て来たよ」
というと、子の顔つきが険しくなり、
  「ホネいる?」
と心配そう。
  「(パッチン・・・・)ビデオ消したからホネいないよ」
といっても、遅かった。子は、ホネを怖れて、二度と「家」に入らなくなった。それどころか、中を覗くのも怖れるようになってしまった。きっと、夜遅くなってもまだ寝ていない自分の近未来を怖れているのだろうが、かわいそうなことをした。

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